シルバーの手巻きムーブ入り懐中時計
シルバーの手巻きムーブ入り懐中時計
今日は、先日ご紹介させて頂いたシルバー(銀)の塊から作った懐中時計です。この時計は、5月にNHKさんのお好みワイドに出させて頂いて、その番組を見られたお客様がご来店頂きご注文して頂いた時計です。かなりご注文頂いてから日数が経ってしまいましたが、やっと完成しました。この時計は作る前から三つポイントがあり、一つ目は素材がシルバー(銀) 二つ目は懐中時計なので蓋付き 三つ目は機械を手巻き(メカニカル)に でした。素材のシルバー(銀)は塊を叩いて板状にして通常ケースの厚みが1ミリのところ2.5ミリの厚みのケースにしました。もちろん厚みが増した分、時計のケースを形成するのに大変苦労しました。まだまだ全体的に綺麗に仕上げようと思えば仕上げる事が出来ますが、あまり綺麗に仕上げると既製品の時計に見え、手作り感がなくなるので、あえてアンティーク調で使いこんだイメージに仕上げています。次に特徴的な時計の蓋は、試行錯誤しながら最終的にシンプルで壊れないようなこのようなデザインになりました。ガラスが蓋にあたって割れないようにケースの縁取りを少し高くしてガラスにあたらないようにしています。最後に時計の機械を手巻き(メカニカル)にですが、通常はクオーツ(デンチ)の機械(ムーブ)を使うのですが、この時計の機械は昔のセイコーチャンピオンの手巻き(21石)を使用しています。もちろん一度、オーバーホール(OH)をして調子の悪い部品は全て交換しているので、すごく調子がいいです。毎日、ゼンマイを掛けてやらないといけない時計ですが、今にない時計の味があると思います。時計の鎖もシルバーで、バンドに引っ掛ける金具はアクセントとして真鍮とシルバーのコンビにしました。もちろん全て手作りですので同じものは作れませんし、正直なところ二度と作りたくないぐらい試行錯誤しましたが、完成した時計をみた時はうれしかったです。時計の鎖を含めると130gとかなり重たいですが、ずっしりとした時計の重みもポケットの中で心地いいと思います。次回は時計の製作過程をご紹介させて頂きますので、また見て下さいね。







2010-12-19 10:33:00
店長日記
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